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<心とからだ> 経皮吸収のこと
食べること以外にも、体内に成分が吸収されることがあります。
「経皮(けいひ)吸収」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
皮膚の表皮・毛穴・皮脂腺などから、ある成分が吸収されていくことです。
吸収された成分は、血管・リンパ管から体内に取り込まれて、全身に行き渡ります。
代謝され、体内に蓄積されたり排泄されたり、といった過程はさまざまです。
20世紀初めには、皮膚を透過する物質があることが確認されたこともあり、
化粧品などのオーガニック志向はより高まっていっているようです。
お肌に直接つかうシャンプーなどのヘアケア商品、石鹸などのボディーケア商品、
また入浴剤や、洗濯洗剤の染み込んだ衣類などからは、経皮吸収が起こります。
アトピー性皮膚炎や、ケガをしているなど皮膚疾患がある部位は、
お肌のバリア機能が低下しているため、より吸収率が上がるとされています。
また、そうして経皮吸収されるもののうち、
有害性のあるものは「経皮毒」と呼ばれています。
以前、jiwajiwaの代表 松本は、安価なボディーソープやチューブタイプの洗顔料を
使っていたのですが、売れやすくするため・効果を実感しやすくするため、
ニセの潤いや、見せかけの美肌の効果を演出するために、
化学的に合成された成分がたくさん配合されているものが多いと知りました。
本当にお肌が美しくなっているわけではないのに、
表面にお肌をコーティングするように機能するものがあるのそうです。
また、そういった量産品は、安価に効率よく製造するため、
石油製品や化学物質が多用されているということも知りました。
きっかけとなったのは当時、使っていた市販の入浴剤の原材料に含まれている
色を鮮やかにする合成着色料や、香りを良くする合成香料について調べはじめたこと。
お肌にとって有害な可能性がある化学成分もたくさんある、と学びました。
もちろん、天然成分がすべて安心なわけではありませんが、
安全・安心な原材料を使って、丁寧な工程でつくられていくものを
厳選して身の近くに置きたい、と思うようになったのです。
現代の便利なライフスタイルから、化学成分を完全排除するのは難しいと思いますが、
経皮吸収や経皮毒のことを知った上で、わたしたちの暮らしを今より少しだけ、
ちょっとずつ安全・安心なものにしていけたら。そんな想いで、ものづくりに取り組んでいます。