2019.09.15
日常の一コマである、お風呂。
そのお風呂の起源について、考えたことがありますか?
水に浸かって身をきれいにするという意味では、
禊(みそぎ)や沐浴(もくよく)など宗教的な由来があ
日本におけるお風呂の歴史は、6世紀に中国から
仏教と共に伝えれらたという説があります。
当時、「湯」と「風呂」とは、違うものとして捉えられていたそうで、
「風呂」はサウナのような蒸し風呂でした。風呂は、「七病を除き七福を得る」という
教えもあり、寺院では民に施浴が行われていたそうです。
奈良の法華寺(ほっけじ)に、日本の歴史上最古の「風呂」と言われる
「からふろ」という遺構があります。これは、天平時代に大仏建立した
聖武天皇のお后さま・光明皇后がつくったお風呂。
「からふろ」は木造の小さな小屋のような建物で、扉を開けると
内部は高床式になっています。床の下で水を沸騰させて蒸気を発生させると、
建物内の温度と湿度が上がり、スチームサウナのようになります。
その床の上に、人が座って「入浴」する、というもの。
当時は、天然痘の流行や、大仏建立時に発生したとされる水銀公害により
からだを蝕まれた民衆が多くいたそう。そのような民を癒すために、
薬草を蒸したスチームサウナを施したそうです。どのような薬草が使われたかは
残念ながら直接的な記載はありませんが、同じく光明皇后が設立した「施薬院」では、
諸国から薬草を集めていた取引の記録が伺える木簡が出土しています。
このようなサウナ式の「風呂」の文化は、安土桃山時代まで続きます。
安土桃山時代の後期には銭湯が出現して、江戸時代に庶民が楽しむようになりました。
当時は銭湯が混浴で、明治維新まで続いたそうです。
ちなみに、日本で一般家庭に浴槽が設置されて毎日気軽に
お風呂に入れるようになったのは、昭和となった戦後の高度経済成長期の頃から。
浴槽付きの団地だ大量に建てられ、お風呂が一般的となりました。
近年では、疲労回復やリラックスの目的から、浴室スペースが広くなっており、
1.5坪タイプのものや、ジャグジーやライトアップの技術が導入されているものも。
どんどん進化を遂げていくお風呂の文化ですが、
記録に残る日本最古のゆかりの場所が、奈良にあります。
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