2019.08.19
jiwajiwa「お風呂のハーブ」の製造工程には、
障がい者と要介護高齢者のスタッフが携わってくれています。
「お風呂のハーブ」は、使っているとき見た目も可愛いかたちがいい、と
あれこれ試行錯誤した結果、ほっこりした巾着状にたどり着きました。
既製品の袋を探しましたが、サイズと生地の風合いが折り合わず、
専用の巾着をオリジナルの規格で製造することになりました。
上部を屏風折りにするとき、紐を結ぶときなど作業の規定も決めています。
この作業の機械化がむずかしく、手仕事でつくるしかないのです。
そこで、まずは障がい者の方々にお願いすることにしようと考えました。
jiwajiwaの代表 松本は、幼少期、ずっと母親がボランティアをしていた
福祉施設が遊び場でした。物心がついた頃から、障がいのある方々が身近にいて、
社会の多様性、働くことの多様性を、自然と考えるようになっていました。
「わたしのものづくりには、わたしが目指す社会のあり方を体現したい!」
少し大げさなのですが、そんな風に思ってjiwajiwaの構想をお話したところ、
奈良県の社会福祉法人に協力を得られることになりました。
軽度の知的障がいのある5〜6名の方々が中心になって取り組んでくれていますが、
みなさん手先が器用で集中力があり、とても高品質な商品づくりに貢献してくれています。
jiwajiwa「お風呂のハーブ」は、このような丁寧な手仕事に支えられて、
大阪・梅田では阪神百貨店梅田本店7階リセットタイムコーナーに常設してもらったり、
東京・日本橋高島屋でもお取り扱いいただいたりと、少しずつですが好評価を得て、
販売先が増えるとともに、製造数も増えてきました。
最近では、奈良県内の高齢者施設と提携して、要介護高齢者の方々が
「お風呂のハーブ」づくりにチャレンジしてくれています。
80〜90代の人生の先輩たちは、「もっとこうすれば良くなる」と知恵を貸してくれます。
そして、「みなさんの役に立てるのなら」と手を動かしてくださるのです。
jiwajiwaでは、経理や発送の業務などには在宅ワークのスタッフもいます。
出産後に子育てをしながらであったり、自身も起業しているフリーランスだったり。
個々人のライフステージや特性・技能に応じて、画一的な働き方ではなく
フレキシブルに、多様な働き方を促進できたらと考えています。
そして、何より、お金を稼ぐためだけの作業ではなく、
ものやサービスを提供する先に、社会全体が少しでもより良い方に向かい、
もちろん社会を構成する一人ひとりが感じる幸せが、少しでも増えたらいいな、と。
そのためにも、働き方の多様性に取り組んでいきたいと思っています。